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「やりたくないこと」で差をつける

誰にでも「やりたくないこと」ってありますよね。


野球で言えばバッティング練習とかは楽しいと感じる人が多いですが、地道な基礎練習やトレーニングなどは「嫌だなぁ」と思う選手が多いと思います。仕事でも同じです。注目や賞賛を浴びやすい仕事は意欲的に取り組むことはあっても、地道なルーティンワークや「できて当たり前」という仕事は疎かになりがちです。


しかし、


①自分が好きなことは他人も好きな場合が多い

 →自分だけでなく、他人も意欲的に取り組むので差が出にくい


②賞賛を浴びる画期的なことは難易度が高い

 →自分も他人も結果が出にくい


ということで、「好きなこと」「注目されやすいこと」では案外、他人との差は出にくいものなのです。競技は「チーム内でのレギュラー競争」や「相手チームとの戦い」など、相対的な要素を多分に含んでいます。相対的優位に立つためには競争相手に対して優位性を築かなければならないのですが、上記のようなことにばかり着目していると、意外と競争優位に立つことはできない。むしろ「みんなが嫌いなこと」「みんなが疎かにしていること」に着目して人一倍努力すると、そういったところの方が差がつきやすいのです。


グラウンドを見渡してみましょう。

練習前の準備や後片付け、グラウンド整備などはあまり子どもが好きではないことです。しかし、みんなが嫌がることを率先して行っている選手は良い意味で注目を浴びます。そこで「差」が生じているからです。


子どもは大人と比較して知恵が発達していません。

それは能力が低いのではなく、「経験」が不足しているからです。機会に直面し、機会に対峙するために思考し、行動して「経験」を積むことで知恵が発達します。例えば私は小学生の時は本当にお勉強ができない子でしたが、原因は明白で「勉強しなかったから」です。でも「他人が嫌がることを一緒に嫌がっていたら、他人と同じ結果しか出ない」と気づいて中学生になってから本気で勉強するようになってからは成績が飛躍的に伸びました。そんなに特別なことはやっていません。「誤字やスペルミス、計算ミスを減らすこと」「一度記憶したことは忘れないように再学習をする」この2つだけです。


「難しい問題はみんな解けない。差がつくとしたら『簡単な問題を落とさないこと』だから、つまらないミスを減らそう」と思って基礎学習ばかりやってました。


あと、私は朝に早起きしてバットを振るのが好きでした。理由は「普通の選手は寝ているから」です。「他人が休んでいる時はチャンスだ」と思えば、早起きや繰り返しバットを振ることが苦ではなくなりました。


でもある時、父親から「他人よりも好奇心が高いだけで、所詮は好きなことをやっているに過ぎない」と言われました。確かにそうだな、と思いました。


このままでは大した差にならないと思ったので、物事に遭遇した時には最初に「好きか嫌いか」「やるべきかやらざるべきか」「やりたいかやりたくないか」といった判断を先に行い、やりたくないことは「やらなければならない理由」「やりたくなる理由」を考えて行動するようにしました。


よく近所では「ちょっと変わった子」と言われましたが 笑

一見、詰まらないように見えるものも「見方を変えると面白い」「無意味なようで意味がある」「瑣末なようで大事なこと」はたくさんあります。


大人は子どもに自分の価値観を押し付けるのではなく、「視点を変える」「視野を広げる」「深く考察する」「行動する」きっかけを作る存在でありたいです。

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