昔、仕事の時に上司から「話し方」について学んだことがあります。それは「自分の見解を述べる時、どのように話せば納得感を得やすいか?」ということを目的に、「必要な要素」「話す順番」についてご教示頂きました。それは以下のようなものです。
①まずは結論。「自分の見解」を述べる
②結論に至った理由(自分の考察経緯)を述べる
③その結論や理由を補足するエピソードを添える
これを「野球の指導」に当てはめてみたいと思います。
野球経験者の方は、選手を指導する時に③だけで選手を指導したり、納得させようとするケースが多いように思います。③は①②を補完するためには重要な要素ではありますが、①②③のすべてが揃わないと、選手の納得感は得られません。
選手時代の実績がある人や、指導者歴の長い人は①と③だけで周囲は沈黙してしまいます。その場は自分の意見が受け入れられるのですが、結局は選手にその指導は身に付きません。②がないからです。
「経験」は素晴らしい財産です。
だからこそ、その「経験」を指導の場面で有効に活用するためにも、①②③のすべてを丁寧に説明する必要があると思います。特に②が重要だと思います。
私も選手時代の実績はそこそこあります。「自分の意見が受け入れられやすい」という状況に甘えず、①〜③のすべてを丁寧に伝えられる指導を心がけたいと思います。